鑑定評価の実務 〜非課税の私道〜

「相続と売買がようやく終わったのに、
公衆用道路で非課税になっていた
私道が出てきてしまいました。
どうしたらいいでしょうか?」

【固定資産評価証明書】

非課税の私道の場合、
固定資産評価証明書(課税明細書等)に
載っていないことがあります。
(市町村により異なります)

非課税についても記載するよう申請するか、
全物件が載っている名寄帳等を見る必要があります。

売買や相続等の場合、非課税私道を失念し、
私道以外の不動産だけで
手続きを進めてしまうことにもなりかねません。

後から気が付いてビックリ!どうしよう…。
というのは、けっこう“あるある”です。

【私道の評価】

後から気が付いて私道だけの譲渡をする場合、
今度はいくらにすれば良いのかが問題になります。

「土地価格比準表」(七次改訂・地価調査研究会編著)
によると、標準住宅地域の私道減価として
以下のとおり記載されています。

準公道的私道  ▲80%以上
共用私道    ▲50%〜▲80%
専用私道    減価の記載なし

普通に考えると、私道なんて全く価値が無く、
ゼロでいいじゃないかと思ってしまいますし、
実際の取引ではそのような場合も多いです。

今回の場合は、公衆用道路になっているため、
不特定多数の者の通行の用に供されていることが推認されますので、
準公道的私道もしくは共用私道に該当する可能性が高いです。

ただ、私道といってもいろんな種類があり、
すぐに宅地に戻して普通に宅地利用できる私道もあれば、
将来的にずっと道路になっている私道もあります。

将来的にずっと私道ならゼロ評価でしょうが、
すぐに宅地に戻せる私道がゼロっておかしいですよね。

このような「宅地転化の可能性」によって
私道の価値は大きく変わってきます。

建築基準法上の道路かどうか、
どのような道路に指定されているかで
宅地転化の可能性がどれくらいか調べることができます。